高齢者一人暮らし社会へ突入。日本で長生きはリスクとならないために。
日本は人口が減っているのに、世帯数が増えています。
それは、一人暮らし世帯が増えているからです。
ひとり暮らしが増えているのは、子供と同居しない高齢者の増加、未婚者の増加、離婚の増加が主な要因と言われています。
これからどんどん人口が減り続けても未婚や離婚の増加がとまらない以上、一人暮らしが日本の主流になることは間違いと言われています。
昭和の頃は「夫婦と子供二人」が標準世帯と言われており、それにおじいちゃん、おばあちゃんがいる世帯が多かったですが、今はすっかり家族形態は変わってしまいました。
ひとり暮らしをする貧しい女性高齢者が急増
今、日本の平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳で女性の過半数が90歳まで生きています。
2022年は日本において第一次ベビーブームの団塊世代(1947年~1949年生まれ)が75歳になります。
夫が亡くなり、一人暮らしの女性が増えてくる時期と言われてます。
それでは、なぜ貧しい女性高齢者が増えるのか?
理由は大きく3つあります。
- 老後の預金を先に亡くなった夫の医療費用に使い切ってしまった。
- 夫の年金がなくなり、妻のみの年金となってしまった。
- 土地や家を売ろうとしても、空き家が多い現在 高く売れない。
貧しいうえに、身の回りの不自由さや孤立も懸念されます。要介護状態に陥ったり、病気で動けなくなったとしても、手助けしてくれる親族が近くにいるとも限りません。
また、近所にお店がない場合、買い物難民になってしまうことも想定されます。
なんか、末恐ろしい感じがしませんか。
社会保障制度が深刻な状態になっている!
社会保障給付費は大きく年金・医療・福祉/その他の3つに分けられます。
2015年は社会保障給付費が120兆円ほどでありましたが、2020年は126兆円に増えています。
そして、2025年度は149兆円に膨らむと試算されています。
高齢者が増え続け、支えてとなる若者の数が減少しており、その若者も今 非正規労働者が増大しており、税収が確保できるのか心配です。
今まで通りの社会保障の充実を維持していくことは困難と言われています。
今後、社会保障サービスの縮小や増税などの負担増が頻繁に行われていくでしょう。
2022年は団塊世代(1947年~1949年生まれ)が75歳を迎えると先ほど述べました。
75歳を超えると大病を患う人が増え、一人あたりの医療費が74歳以下の5倍近くかかるというデータもあるそうです。
人生100年時代って、どう?
2018年6月に「人生100年時代構想会議」より幼児教育無償化の加速、待機児童問題の解消、介護職員の処遇改善、学びなおし支援、高齢者雇用の促進などからなる「人づくり革命基本構想」が発表されました。
簡単にいうと、
- 幼児教育無償化の加速、待機児童問題の解消は少子化対策。
- 介護職員の処遇改善は、増える高齢者に対する介護職員の人材不足の是正。
- 学び直し、高齢者雇用は、労働人口減少の是正。
かと思います。
人生100年時代とは聞こえがいいですが、長く働かねばならない ということでしょうか。
長すぎる老後をどう生きていけばよいか、仕事もせず のんびり朝から喫茶店でモーニングを食べて新聞を隅から隅まで読むなんて、出来なくなくなりますね。
健康であること、デジタルに強くなること
これからの時代、高齢者も働き続ける社会になるでしょう。
そのためには健康でなければなりません。すでに働けない高齢者を支えるにも社会保障費の拡充は必須です。
あともうひとつ、デジタルに強くなることも必須です。
世界でコロナを境に急激にデジタル化が進んでいます。今、社会参加するにはデジタル知識の習得は欠かせません。
- 足腰が弱くなっても日用品や食糧はインターネットで注文し、自宅まで届けてくれます。
- 近所に親戚がいなくても遠方の家族とオンラインでコミュニケーションが取れます。何かあれば駆けつけることもできるでしょう。
- コロナのワクチンの接種予約もネットでの予約が前提となってます。
これからますますデジタル技術は発展していきます。高齢者にもITリテラシーの向上が求められます。
パソコンは無理だ、スマホは使えない、そんなことを言っている お年寄りがいたら、優しく教えてあげてくださいね。
先行き心配ですが、今の豊な日本があるのは、これまで一生懸命に日本経済を支えてきた 高齢者のおかげなんですから。
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